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構造・工法

木造・鉄骨・RCの違いを比較|注文住宅の構造選び

木造・鉄骨・RCの違いを比較|注文住宅の構造選び

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注文住宅の構造は「木造」「鉄骨造」「RC造(鉄筋コンクリート造)」の3つが主流です。日本の住宅の約87%が木造ですが、鉄骨やRCにはそれぞれ独自の強みがあります。坪単価は木造50〜70万円、鉄骨70〜100万円、RC80〜120万円が目安です。

この記事では、3つの構造の特徴・費用・メリットとデメリットを徹底比較し、あなたの予算や暮らし方に合った構造の選び方を解説します。

相談者
木造と鉄骨の違いがよくわからなくて…。どっちがいいの?
住まぽちスタッフ
一概にどちらが良いとは言えません。予算、土地条件、重視するポイントによって最適な構造は変わります。それぞれの特徴を比較して選びましょう。

木造・鉄骨・RC造の比較一覧表

木造・鉄骨・RC造の比較一覧表

まずは3つの構造を一覧で比較します。それぞれの詳細は後のセクションで解説します。

比較項目木造鉄骨造RC造
坪単価50〜70万円70〜100万円80〜120万円
耐震性○(耐震等級3取得可)◎(揺れに強い)◎(非常に強い)
耐火性△(省令準耐火で改善可)○(不燃材)◎(最も高い)
断熱性◎(木材自体が断熱)△(熱橋が生じやすい)△(蓄熱性はあるが断熱対策必要)
法定耐用年数22年27〜34年47年
実際の寿命50〜80年以上60〜80年以上80〜100年以上
設計自由度○(在来工法で自由)◎(大空間が得意)◎(曲面なども可能)
工期4〜6ヶ月4〜6ヶ月6〜12ヶ月
遮音性△〜○
リフォーム性◎(壁を撤去しやすい)○(筋交い位置に注意)△(壁を壊しにくい)
シェア約87%約10%約3%

法定耐用年数≠寿命:法定耐用年数は税務上の減価償却期間であり、実際の建物の寿命とは異なります。木造22年というのは「22年で住めなくなる」という意味ではなく、適切にメンテナンスすれば50〜80年以上住み続けられます。これは固定資産税の計算にも関わる重要なポイントです。固定資産税の計算方法も確認しておきましょう。

木造住宅の特徴|日本の住宅の87%を占める理由

木造住宅の特徴|日本の住宅の87%を占める理由

木造は日本の住宅建築で最も選ばれている構造です。コスト・性能・施工会社の選択肢、すべての面でバランスが良く、多くの方にとって最適解となります。

木造のメリット6つ

  • コストが最も安い:坪単価50〜70万円で、鉄骨やRCの6〜7割の費用で建てられる
  • 断熱性に優れる:木材は鉄の約350倍の断熱性を持ち、夏涼しく冬暖かい住環境を実現
  • 調湿機能がある:木材が室内の湿度を自然に調節し、日本の高温多湿な気候に最も適している
  • 設計の自由度が高い:在来工法なら間取りの自由度が非常に高く、将来の増改築もしやすい
  • 対応できる会社が圧倒的に多い:大手ハウスメーカーから地元工務店まで幅広く選べ、競争原理が働きやすい
  • 固定資産税が安い:評価額が鉄骨・RCより低く設定されるため、毎年の固定資産税が安くなる

木造のデメリット3つ

  • シロアリの被害リスクがある(5年ごとの防蟻処理で対策可能。費用は1回あたり15〜30万円程度)
  • 遮音性がやや低い(防音対策で改善可能。楽器演奏などの場合は防音室の設置を検討)
  • 耐火性がやや低い(省令準耐火構造にすれば火災保険料が大幅に安くなる)

木造の主な工法3種類

一口に木造といっても、工法によって特徴が大きく異なります。

工法特徴向いている住宅対応会社
在来工法(軸組工法)柱と梁で構成。設計自由度が最も高い間取りにこだわりたい方工務店中心・幅広い
ツーバイフォー(枠組壁工法)面で支える。耐震性・気密性が高い性能重視の方三井ホーム、一条工務店など
SE構法(金物工法)木造でも大空間を実現。構造計算に基づく大開口・大空間を求める方登録施工店

在来工法とツーバイフォーの選び方間取りの自由度を重視するなら在来工法気密性・断熱性を重視するならツーバイフォーがおすすめです。ただし最近は在来工法でも気密断熱に優れた家を建てる工務店が増えており、工法よりも施工会社の技術力が重要です。

鉄骨造住宅の特徴|大空間を求めるなら

鉄骨造住宅の特徴|大空間を求めるなら

鉄骨造は大手ハウスメーカーが主に採用する構造で、品質の安定性と大空間の実現が強みです。

鉄骨造のメリット

  • 大空間・大開口が得意:柱と柱の間を広く取れるため、20畳以上のLDKやビルトインガレージも実現しやすい
  • 品質が安定している:工場生産の部材を使うため、施工品質のバラつきが少ない。天候に左右されにくい
  • 耐震性が高い:鋼材は粘り(靭性)があり、地震の揺れを吸収しやすい特性を持つ
  • シロアリに強い:鉄骨はシロアリの食害リスクがゼロ
  • 3階建てに強い:重量鉄骨を使えば、3階建てでも構造的に安定した住宅が建てられる

鉄骨造のデメリット

  • 断熱性が低い:鉄は木の約350倍熱を通すため、柱や梁から熱が逃げる「熱橋」が発生しやすい
  • 建築費が木造より高い:坪単価70〜100万円で、木造の1.3〜1.5倍の費用がかかる
  • 対応できる会社が限られる:大手ハウスメーカー(積水ハウス、ダイワハウス、パナソニックホームズ等)が中心
  • 錆び対策が必要:防錆処理を怠ると、鉄骨の耐久性が大幅に低下する
  • 間取り変更の制約:ブレース(筋交い)の位置は動かせないため、リフォーム時に制約がある

軽量鉄骨と重量鉄骨の違い:住宅で使われるのは主に軽量鉄骨(鋼材の厚さ6mm未満)です。大手ハウスメーカー(積水ハウス、ダイワハウス、セキスイハイムなど)の多くが軽量鉄骨を採用しています。重量鉄骨(鋼材の厚さ6mm以上)は3階建て以上やビルトインガレージ付き住宅で採用されることがあります。

RC造(鉄筋コンクリート造)住宅の特徴|最高の耐久性

RC造(鉄筋コンクリート造)住宅の特徴|最高の耐久性

RC造は住宅の中で最も耐久性・遮音性・耐火性に優れた構造です。建築費は高いものの、100年住める家を求める方に選ばれています。

RC造のメリット

  • 耐久性が最も高い:法定耐用年数47年、適切なメンテナンスで実際の寿命は80〜100年以上
  • 耐火性・遮音性に優れる:コンクリートは不燃材で、音の遮断性能も最も高い
  • デザインの自由度が高い:曲面や複雑な形状も可能で、建築家が設計するデザイナーズ住宅に多い
  • 耐震性が非常に高い:重量がある分、地震や台風の揺れに強い
  • 気密性が高い:コンクリートの躯体は気密性に優れ、隙間風の心配がほぼない

RC造のデメリット

  • 建築費が最も高い:坪80〜120万円で、木造の1.5〜2倍のコスト
  • 工期が長い:コンクリートの養生期間が必要なため、6〜12ヶ月かかることも
  • 結露対策が必要:コンクリートは蓄熱性が高く、断熱対策をしないと内部結露が発生しやすい
  • 増改築が難しい:壁式構造の場合、壁を撤去できないため間取り変更の制約が大きい
  • 対応できる会社が少ない:一般的な工務店では対応不可。RC専門の建設会社に依頼する必要がある
  • 固定資産税が高い:耐用年数が長い分、建物の評価額が下がりにくく、税負担が長期間続く

構造別の費用比較シミュレーション

構造別の費用比較シミュレーション

35坪の注文住宅を建てた場合の費用シミュレーションです。土地代は含みません。

費用項目木造鉄骨造RC造
建物本体(35坪)1,750〜2,450万円2,450〜3,500万円2,800〜4,200万円
付帯工事・外構350〜500万円400〜600万円500〜700万円
諸費用200〜300万円250〜350万円300〜400万円
総額2,300〜3,250万円3,100〜4,450万円3,600〜5,300万円
月々のローン返済(35年)約6.5〜9.2万円約8.8〜12.6万円約10.2〜15万円

構造の違いだけで1,000〜2,000万円以上の差が出ます。注文住宅の総額と坪単価も参考に、予算に合った構造を選びましょう。予算の立て方で資金計画を確認するのもおすすめです。

あなたに最適な構造はどれ?タイプ別おすすめ

あなたに最適な構造はどれ?タイプ別おすすめ
こんな方におすすめおすすめ構造理由
予算を抑えたい・コスパ重視木造最もコストが安く、性能も十分
間取りの自由度を重視木造(在来工法)リフォームもしやすい
断熱性・調湿性を重視木造木材の天然の断熱・調湿機能
大空間LDK・ガレージが欲しい鉄骨造柱間を広く取れる構造特性
品質の安定性・大手の安心感鉄骨造工場生産で品質が均一
3階建て以上を検討鉄骨造 or RC造構造的に安定
防音性を最優先(楽器演奏等)RC造遮音性が最も高い
デザイナーズ住宅を建てたいRC造曲面・複雑な形状も可能
100年以上の超長期耐久性RC造寿命80〜100年以上

迷ったら木造がおすすめ:日本の住宅の87%が木造なのには理由があります。コスト・性能・施工会社の選択肢、どれをとってもバランスが良く、多くの方にとって木造が最適解です。ハウスメーカーと工務店の違いも構造選びの参考になります。

よくある質問

Q. 木造住宅は地震に弱い?

A. いいえ。現在の建築基準法に基づいて建てた木造住宅は十分な耐震性があります。耐震等級3を取得すれば、消防署や警察署と同レベルの耐震性になります。2016年の熊本地震でも耐震等級3の木造住宅は大きな被害がなかったことが報告されています。

Q. 鉄骨住宅は寒い?

A. 鉄は木の約350倍熱を通しやすいため、断熱対策が不十分だと寒くなります。ただし大手ハウスメーカーの鉄骨住宅は外張り断熱や充填断熱の組み合わせで対策しているため、適切に施工されていれば快適に過ごせます。断熱等級の選び方も参考にしてください。

Q. RC住宅を選ぶのはどんな人?

A. 予算に余裕があり、デザイン性・防音性・耐久性を重視する方です。打ちっぱなしのコンクリート外壁など独特のデザインを求める方や、楽器演奏・ホームシアターなど防音が必要な方に人気です。

Q. 法定耐用年数を過ぎたら住めなくなる?

A. いいえ。法定耐用年数はあくまで税務上の計算期間であり、建物の物理的な寿命とは無関係です。木造22年を過ぎても適切なメンテナンスを行えば、50年以上快適に住み続けられます。日本には築100年を超える木造住宅も多数存在します。

Q. 混構造(1階RC+2階木造など)はあり?

A. 技術的には可能で、1階をRC造のビルトインガレージ、2階を木造の居住空間にするケースがあります。ただし対応できる会社が限られ、コストも通常の木造より30〜50%程度高くなります。

Q. 木造でも大空間は作れる?

A. SE構法やテクノストラクチャーなど、構造計算に基づいた木造工法なら、鉄骨造に匹敵する柱なし8mの大空間も実現できます。ただしコストは一般的な木造より15〜25%程度高くなります。

Q. 火災保険料は構造で変わる?

A. 大きく変わります。耐火構造(T構造)のほうが非耐火構造(H構造)より保険料が40〜50%安いです。木造でも省令準耐火構造にすればT構造の扱いになり、保険料を大幅に抑えられます。火災保険の選び方も確認しましょう。

この記事のまとめ

  • 日本の住宅の87%が木造。コスパと性能のバランスが最も良い
  • 坪単価は木造50〜70万円、鉄骨70〜100万円、RC80〜120万円
  • 35坪の総額は木造2,300〜3,250万円、鉄骨3,100〜4,450万円、RC3,600〜5,300万円
  • 耐震性はどの構造でも耐震等級3を取得可能
  • 断熱性は木造が有利、大空間は鉄骨が有利、耐久性・防音性はRCが最強
  • 法定耐用年数(木造22年)は税務上の数値で、実際の寿命は50年以上
  • 迷ったら木造がおすすめ。予算・性能・施工会社の選択肢が最も豊富

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