ヘーベルハウスは、旭化成ホームズが展開する鉄骨造のハウスメーカー。ALC外壁・耐火性・60年耐用を強みにしているが、「冬が寒い」「価格が高すぎる」という理由で最終候補から外す人が少なくない。
住まぽちのLINE相談では、2025年にヘーベルハウスを候補から外した方が28件。そのうち「寒さ」を理由に挙げた方が11件(39%)、「価格」を理由に挙げた方が14件(50%)だった。
この記事では、ヘーベルハウスをやめた人のリアルな声と、やめるべき人・やめるべきでない人の判断基準を整理する。
ヘーベルハウス やめた理由①「寒い」と感じた人の声
ヘーベルハウスの断熱性能は、UA値0.55〜0.60前後。ZEH基準(0.60以下)はクリアしているが、一条工務店(UA値0.25)やスウェーデンハウス(UA値0.38)と比べると見劣りする。
- 鉄骨の熱橋:鉄骨造は柱・梁を通じて外の冷気が伝わりやすい(ヒートブリッジ)
- ALC外壁の蓄熱性:冬場はALC自体が冷え、室内の壁面温度が下がりやすい
- 床暖房が標準でない:標準仕様には床暖房が含まれないため、フローリングの冷たさを感じる
- 窓の仕様:標準はアルミ樹脂複合サッシ。樹脂サッシに比べると断熱性が劣る
| メーカー | UA値 | 構造 | 床暖房 | 窓仕様(標準) |
|---|---|---|---|---|
| ヘーベルハウス | 0.55〜0.60 | 鉄骨 | オプション | アルミ樹脂複合 |
| 積水ハウス | 0.46〜0.55 | 鉄骨/木造 | オプション | アルミ樹脂複合 |
| 一条工務店 | 0.25 | 木造 | 標準 | トリプル樹脂 |
| スウェーデンハウス | 0.38 | 木造 | 不要レベル | トリプル木製 |
断熱性能を最重視するなら、ヘーベルハウスではなく木造高断熱メーカーの方が合っている。ヘーベルハウスの強みは「断熱」ではなく「耐火・耐久・遮音」。
体験談:寒さが決め手でやめたEさん(30代・東京都・32坪)
体験談:入居者から寒さを聞いてやめたFさん(40代・千葉県・36坪)
ヘーベルハウス やめた理由②「価格が高い」問題
ヘーベルハウスの坪単価は85〜115万円。大手ハウスメーカーの中でも最上位の価格帯。
- 見積もりの不透明さ:「仮契約後にオプション費用が積み上がった」という声が多い
- メンテナンス費用:60年耐用を維持するために30年で250〜400万円のメンテナンスが必要
- 建物本体+メンテ費のトータルコスト:坪100万×35坪=3,500万+メンテ400万=3,900万円以上
住まぽちの相談では「同じ予算で積水ハウスなら40坪建てられると言われて乗り換えた」というケースが複数あった。
体験談:見積もりが膨らんでやめたGさん(30代・神奈川県・30坪・見積もり総額4,200万円)
ヘーベルハウスの見積もりで注意すべきポイント
見積もりチェックリスト
- 「本体価格」に何が含まれているか確認(外構・エアコン・カーテンは別か)
- 寒さ対策オプション(床暖房・窓・断熱強化)の費用を最初から計上してもらう
- 30年メンテナンス費用の見積もりも出してもらう(60年耐用の維持コスト)
- 地盤改良費の概算を確認(重量鉄骨は地盤改良が必要になりやすい)
- 「含まれていない費用」のリストを営業に出してもらう
ヘーベルハウスの30年メンテナンスコストの実態
ヘーベルハウスは「60年耐用住宅」を謳っているが、それはメンテナンスフリーという意味ではない。むしろ、60年住み続けるためには計画的なメンテナンスが必須。
| 時期 | メンテナンス内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 10年目 | 防水点検・シーリング補修 | 20〜50万円 |
| 15年目 | 屋上防水やり直し | 30〜60万円 |
| 20年目 | 設備交換(給湯器・キッチン等) | 100〜200万円 |
| 30年目 | 外壁全面再塗装・防水全面やり直し | 250〜400万円 |
| 30年合計 | 400〜710万円 |
30年で400〜710万円。年間で割ると13〜24万円。これは他の大手メーカーと比べて特別高いわけではないが、30年目の一括出費(250〜400万円)が重い。この金額を事前に把握せずに契約して、後から慌てる人が多い。
それでもヘーベルハウスを選ぶべき人の特徴
「寒い」「高い」という弱点があっても、以下のケースではヘーベルハウスが最適解になることがある。
- 防火地域に建てる:耐火構造が求められるエリアではヘーベルハウスの耐火性が大きな強み
- 線路・幹線道路沿い:ALC外壁の遮音性は業界トップクラス。騒音対策を重視するなら有力
- 3階建て以上:重量鉄骨のFREXは3〜4階建てに対応。都市部の狭小地で階数を稼ぎたい場合に有利
- 60年住み続ける予定:ロングライフ住宅としての設計思想は他社より徹底している
- 災害に強い家が最優先:ALCの耐火・耐震・耐風性能は業界でも突出している
体験談:あえてヘーベルハウスを選んだHさん(40代・東京都世田谷区・28坪・総額4,500万円)
ヘーベルハウスの寒さ対策|オプションでどこまで改善できるか
| 寒さ対策オプション | 費用目安 | 効果 |
|---|---|---|
| 床暖房(LDK) | 50〜80万円 | 足元の冷えを解消 |
| 窓を樹脂サッシに変更 | 30〜60万円 | 結露防止にも効果 |
| ネオマフォーム断熱強化 | 20〜40万円 | UA値を0.05程度改善 |
| 全館空調 | 150〜200万円 | 温度差のない空間に |
寒さ対策オプションの合計は100〜300万円程度。ただしこれを加算すると、元々高い坪単価がさらに上がるため、「断熱にお金を使うなら最初から高断熱メーカーを選んだ方がいい」という判断になる方も多い。
寒さ対策の費用対効果を計算する
ヘーベルハウス+寒さ対策 vs 一条工務店の比較(30坪)
- ヘーベルハウス本体:3,000万円+寒さ対策オプション200万円=3,200万円
- 一条工務店(i-smart)本体:2,100万円(床暖房・トリプルサッシ標準)
- 差額:約1,100万円
ヘーベルハウスにオプションを追加してもUA値は0.50程度。一条工務店は標準でUA値0.25。断熱性能は一条が圧倒的に上で、価格も安い。「暖かさ」だけが最優先なら、ヘーベルハウスを選ぶ合理性は薄い。
ヘーベルハウスの寒さについて詳しくは下記の記事でまとめている。
ヘーベルハウスをやめた人はどこに乗り換えた?
住まぽちの相談データで、ヘーベルハウスをやめた28件の乗り換え先を集計した。
| 乗り換え先 | 件数 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 積水ハウス | 8件 | 同じ鉄骨で断熱性が上・デザインの多様性 |
| 住友林業 | 6件 | 木造の暖かさ・内装の質感 |
| 一条工務店 | 5件 | 断熱最優先・コスパ |
| ダイワハウス | 5件 | 鉄骨で価格がヘーベルより安い |
| その他 | 4件 | 各種理由 |
積水ハウスへの乗り換えが最多。「鉄骨の安心感は捨てがたいが、ヘーベルほどの価格は出せない」という人が積水ハウスに流れる傾向がある。
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よくある質問
ヘーベルハウスは本当に冬寒いのか?
UA値0.55〜0.60で、木造高断熱住宅と比べると寒いと感じる方は多い。鉄骨の熱橋と標準窓のスペックが主な原因で、オプションで改善は可能だが費用がかかる。入居者の声では「エアコンをつけていれば暖かいが、切ると急速に冷える」という評価が多い。
ヘーベルハウスの坪単価は実際いくら?
住まぽちの相談データでは、オプション込みで坪90〜110万円が中央値。寒さ対策オプションを加えるとさらに上がる。最初の概算見積もりから1,000万円近く上がるケースも珍しくない。
ヘーベルハウスのメンテナンス費用はいくら?
30年間で400〜710万円が目安。特に30年目の全面再塗装(250〜400万円)が大きな出費になる。60年間のトータルでは800〜1,350万円程度。
ヘーベルハウスと積水ハウスはどちらがいい?
耐火性・遮音性ならヘーベルハウス、デザインの多様性と木造も選べる柔軟性なら積水ハウス。断熱性能は積水ハウスの方がやや上。価格帯もヘーベルハウスの方が5〜10%高い傾向がある。
ヘーベルハウスは値引きできるか?
住まぽちの相談データでは、本体価格の3〜5%程度が一般的。大手の中では値引き幅が小さい傾向がある。決算期(3月・9月)が最も交渉しやすい。
ヘーベルハウスの耐用年数は本当に60年か?
適切なメンテナンスを行えば構造体は60年以上の耐久性がある。ただし「60年メンテナンスフリー」ではなく、定期的な再塗装・設備交換が必須。メンテナンスを怠ると耐用年数は大幅に縮まる。
ヘーベルハウスをやめた人は最終的にどこを選んだか?
住まぽちの相談データでは、積水ハウス・住友林業・ダイワハウスに流れるケースが多い。断熱重視なら一条工務店やスウェーデンハウスに乗り換えた方もいる。
ヘーベルハウスの遮音性は本当に高いのか?
ALC外壁の遮音性は業界トップクラス。線路沿いや幹線道路沿いに住んでいる施主からは「室内にいると電車の音がほとんど聞こえない」という声が多い。騒音対策を最重視するなら、ヘーベルハウスは有力な選択肢。


















