住友不動産は「マンションの住友」のイメージが強いが、注文住宅も手がけている。ガラスマリオンの外観やグッドデザイン賞受賞のJシリーズなど、デザイン面では評価の高いメーカーだ。
ただ住まぽちの相談では「営業がしつこくてストレスだった」「標準仕様が思ったよりショボかった」という声が目立つ。
この記事では、住友不動産を検討して最終的にやめた人たちのリアルな理由を整理し、これから検討する方が知っておくべきポイントを体験談つきでまとめる。
住友不動産をやめた理由で最多は「営業がしつこい」
住まぽちで住友不動産をやめた人31名に理由を聞いたところ、最多は「営業の対応」だった(31名中13名)。
「しつこい」の具体的な内容は:
- 展示場訪問後、毎日のように電話がかかってくる
- 「今月中に契約すれば特別値引き」と毎月言われる
- 断ったのに数ヶ月後にまた連絡が来る
- 他社と契約したと伝えても「まだ間に合います」と食い下がる
住友不動産は不動産会社出身の営業が多く、ハウスメーカー的な「じっくり信頼関係を築く」スタイルではなく、不動産仲介のようなスピード感で契約を取りに来る傾向がある。
営業対応のタイプには個人差がある
同じ住友不動産でも、営業担当によって対応は大きく変わる。展示場の受付で「じっくり検討したい」と最初に伝え、押しが強い営業が付いた場合は担当変更を申し出るのも手。
営業のしつこさを回避するための3つの方法
住まぽちの相談者が実際に効果があった対策を紹介する。
効果があった対策
- 最初の訪問時に「他社と比較中で、結論は3ヶ月後に出す」と明言する:期限を切ると営業も計画的にフォローしてくれるようになる
- 連絡手段をメールに限定する:「電話は出られないのでメールでお願いします」と伝えると、連絡頻度が格段に下がる
- 断る際は「他社と契約済み」と明確に伝える:「まだ検討中」と言うと営業が続く。嘘でもいいので「他社で契約しました」が最も効果的
展示場を訪問した翌日から毎日電話が来た。仕事中にも着信があり、正直ストレスだった。「検討中です」と伝えても「いつまでに決めますか?」「今週末に上司と一緒に伺いたい」と食い下がってくる。最終的に「他社で契約しました」とメールで伝えたら連絡が止まった。住友不動産の家自体は魅力的だったが、営業スタイルが合わなくて断念。もう少し余裕を持って接してくれたら契約していたかもしれない。
Rさん(30代・東京都練馬区・建築予定34坪)
関連記事:営業がしつこい時の断り方
住友不動産の標準仕様がショボいと言われる理由
「標準仕様がショボい」という評判の真偽だが、半分は本当で半分は誤解。
住友不動産の標準仕様の実態:
| 項目 | 住友不動産の標準 | 他社大手の標準 |
|---|---|---|
| キッチン | 自社グループ製品が中心 | リクシル・パナ等から選択可 |
| 外壁 | サイディング16mm | タイル or 高耐久サイディング |
| 断熱 | 断熱等級5相当 | 等級5〜6 |
| 窓 | アルミ樹脂複合 | アルミ樹脂複合〜樹脂 |
キッチンや水回りは自社グループの製品がメインとなるため、「リクシルのこのシリーズが良い」「パナソニックのキッチンにしたい」という希望があるとオプション扱いになる。
ただし、住友不動産の「標準仕様」は価格帯を考えると妥当な水準。坪単価60〜80万円の価格帯で積水ハウスやヘーベルハウスと同じ標準仕様を求めるのは無理がある。
標準仕様からのグレードアップ費用
住まぽちの相談者がよくグレードアップする項目と費用をまとめた。
| グレードアップ項目 | 追加費用 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| キッチンをリクシル・パナに変更 | 50〜100万円 | こだわりがあるなら必須 |
| 外壁をタイルに変更 | 100〜200万円 | メンテナンス費用を考えるとアリ |
| 窓を樹脂サッシに変更 | 20〜40万円 | 強くおすすめ(断熱効果大) |
| 断熱等級6仕様に変更 | 30〜60万円 | 寒冷地なら必須 |
| 玄関ドアを断熱仕様に | 10〜20万円 | 費用対効果が高い |
全部グレードアップすると210〜420万円の追加。こうなると坪単価は70〜90万円になり、積水ハウスの低グレードモデルと変わらなくなる。「どこまで標準で我慢できるか」を事前に見極めることが大切。
住友不動産で契約寸前まで行ったが、キッチンをリクシルに変えると70万円追加、外壁をタイルにすると150万円追加と言われて、結局300万円以上のオプション費用がかかることが分かった。そうなると一条工務店のi-smartの方が全部込みで安い。「標準仕様が安いから坪単価が安い」だけで、最終的にはそこまで安くないことに気づいた。
Tさん(30代・神奈川県横浜市・35坪・見積もり総額3,400万円→一条で3,200万円)
住友不動産のデザインは本当に強いのか
住友不動産を検討する動機で最も多いのが「デザイン」。特にガラスマリオン(縦に通るガラスのライン)やJアーバンの外観に惹かれる方が多い。
住友不動産のデザインが評価されるポイント
- ガラスマリオン:他社にはないオリジナルの外観デザイン。都市型住宅に映える
- グッドデザイン賞:Jアーバンシリーズは複数回受賞
- マンション品質の設備:ディスポーザーや食洗機などマンションで培ったノウハウを戸建てに転用
- 3階建てのデザイン力:都市型の狭小3階建てで特に評価が高い
デザインに関しては、住まぽちの相談者からも「住友不動産の外観は他社にないかっこよさがある」という声が多い。ただし、「デザインは営業の提案力に依存する」とも。優秀なデザイナーが付くかどうかで、提案の質が大きく変わる。
住友不動産の値引きは大きい?でも注意点がある
住友不動産は値引き幅が大きいことで知られている。住まぽちの相談データでは平均5〜10%、金額にして200〜400万円の値引きが出ている。
値引きのカラクリに注意
住友不動産の初回見積もりは値引きを前提に高めに設定されていることがある。「400万引いてもらった!」と喜んでも、値引き後の金額が他社の定価と同程度というケースは珍しくない。
値引き額ではなく「最終的な総額」で比較することが大切。
住友不動産の値引きパターンを分析
住まぽちの相談データから、住友不動産の値引きパターンを分析した。
| 値引きの種類 | 金額目安 | 条件 |
|---|---|---|
| キャンペーン値引き | 50〜150万円 | 毎月何かしらのキャンペーンがある |
| 決算値引き | 100〜200万円 | 3月・9月の決算期 |
| 紹介値引き | 30〜50万円 | オーナーからの紹介 |
| 営業判断の値引き | 50〜150万円 | 相見積もりの提示時 |
| 合計 | 200〜500万円 | 全部重ねがけした場合 |
重要なのは、これらの値引きが見積もりの「上乗せ分」を下ろしているだけの可能性があること。値引き後の金額を他社の最終見積もりと横並びで比較して初めて、本当のお得度が分かる。
住友不動産から「350万円値引きします」と言われて即決しそうになったが、住まぽちに相談して他社の見積もりと比較してもらった。結果、値引き後の金額がダイワハウスの定価とほぼ同じだった。「350万円引き」はインパクトがあるが、実質的にはお得でも何でもなかった。見積もりの読み方を教えてもらって本当に助かった。
Vさん(40代・埼玉県さいたま市・38坪・値引き後見積もり3,200万円)
住友不動産をやめて他社を選んだ人の乗り換え先
住まぽちの相談データから、やめた31名の乗り換え先を集計した。
| 乗り換え先 | 人数 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 一条工務店 | 8名 | 断熱性能の高さ、明朗会計 |
| アキュラホーム | 6名 | 同価格帯で設計自由度が高い |
| ダイワハウス | 5名 | 鉄骨の安心感、値引きも大きい |
| 地元工務店 | 7名 | 同じ予算で仕様が上がった |
| その他 | 5名 | 各種理由 |
地元工務店への乗り換えが多いのが特徴的。「住友不動産と同じ価格帯なら、地元工務店の方が設備グレードが上だった」という声が複数あった。
乗り換えた人の満足度
住まぽちで乗り換え後の満足度を追跡調査した結果がこちら。
| 乗り換え先 | 「やめてよかった」 | 「住友でも良かった」 |
|---|---|---|
| 一条工務店 | 7名 | 1名 |
| アキュラホーム | 5名 | 1名 |
| ダイワハウス | 4名 | 1名 |
| 地元工務店 | 5名 | 2名 |
全体の80%以上が「やめてよかった」と回答。「住友でも良かった」と答えた方は「デザインだけは住友の方が上」という共通見解だった。
住友不動産が向いている人・向いていない人
住友不動産が向いている人
- デザイン性の高い外観(ガラスマリオン等)に惹かれる人
- マンション品質の設備(ディスポーザー等)を戸建てに取り入れたい人
- 都市部の狭小地で3階建てを検討している人(都市型住宅に強い)
- 標準仕様のままで十分と割り切れる人
住友不動産が向いていない人
- 断熱性能を最優先したい人(一条工務店の方が確実)
- 押しの強い営業が苦手な人
- キッチンや水回りのメーカーにこだわりがある人
- 値引きの金額に左右されやすい人(冷静に総額比較すべき)
- 郊外の広い土地に平屋を建てたい人(住友不動産の強みが活きにくい)
住友不動産の施工品質と工事監理の実態
住友不動産は自社で施工するのではなく、協力会社(下請け工務店)が現場の施工を担当する。これは大手ハウスメーカーでは一般的だが、住友不動産の場合は工事監理の頻度に対する不満の声がある。
住まぽちのアドバイス
どのメーカーで建てる場合も、施主自身が定期的に現場を見に行くことが大切。特に住友不動産は工事監理の手薄さを指摘する声があるので、基礎工事・上棟・断熱施工・完成前の4回は最低でも現場をチェックしたい。写真を撮っておくと、引き渡し後の不具合対応時に証拠になる。
よくある質問
住友不動産の営業を断る方法は?
「他社で契約しました」と明確に伝えるのが最も効果的。「まだ検討中」と答えると連絡が続く。メールで断るのも有効で、電話よりも引き止められにくい。担当者に直接伝えにくい場合は、展示場の受付に連絡して担当変更を申し出る方法もある。
住友不動産の坪単価はいくら?
Jアーバンシリーズで60〜80万円、プレミアムJで75〜95万円が目安。ただし標準仕様からのオプション追加で上振れしやすい。キッチン・外壁・窓をグレードアップすると坪70〜90万円になることが多い。
標準仕様をグレードアップすると追加費用はどのくらい?
キッチンのメーカー変更で50〜100万円、外壁をタイルに変更で100〜200万円、窓を樹脂サッシにで20〜40万円が目安。全部グレードアップすると200〜400万円の追加になる。「標準のままで十分」と思える仕様かどうかを先に確認すべき。
住友不動産と住友林業は同じグループ?
どちらも住友グループだが別会社。住友林業は木造の注文住宅に特化しており、住友不動産はマンション・ビル事業がメインで注文住宅は事業の一部。営業スタイルも大きく異なり、住友林業の方が落ち着いた対応をする傾向がある。
住友不動産のアフターサービスは?
初期保証は10年、最長60年の長期保証プログラムがある。ただし延長保証には定期的な有償メンテナンスが条件となる。10年目の有償メンテナンスは50〜100万円程度が相場。
住友不動産で建てて後悔している人はいる?
住まぽちの相談では、「デザインは満足だが断熱が物足りない」「営業は良かったが工事監理が手薄だった」という声がある。建物自体の品質よりもソフト面での不満が多い印象。逆に「外観のデザインだけは他社にない」という満足の声も根強い。
住友不動産の値引きは本当にお得?
値引き額だけ見ると大きい(200〜400万円)が、初回見積もりに上乗せされている分を差し引いているだけの可能性がある。値引き後の金額を他社の最終見積もりと比較して初めて、本当のお得度が分かる。
住友不動産の3階建ては本当に強い?
都市型の狭小3階建てに関しては、設計実績・デザイン力ともに高い評価がある。ガラスマリオンを使った外観は3階建てで特に映える。ただし構造性能はダイワハウスや積水ハウスの鉄骨に劣る面もあるので、耐震性能を重視するなら鉄骨メーカーも検討すべき。
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